ポリカーボネート

概要

略記号:PC

英語名:polycarbonate

化学式:

ポリカーボネート

 

  • 一般に二価のヒドロキシ化合物と炭酸との縮合によってつくられるポリエステルの一種である。
  • 工業的に生産されているものは、ビスフェノールAタイプの非晶性の芳香族ポリカーボネートである。

特性

  • 汎用エンプラでは唯一の透明性樹脂で、光沢も良好である。
  • プラスチックの中では抜群の耐衝撃性を有する。
  • 引っ張りに対する強さが高い値を示す。
  • 疲労特性は、ポリイミドポリアセタールより劣っている。
  • クリープ特性に優れている。
  • 耐熱性が良好で、低温特性にもすぐれ、非常に広い温度範囲(-100~140℃)で使用が可能である。
  • 機械的性質は低温から高温まで非常に強い。
  • 荷重たわみ温度が、荷重1.86MPaで120~125℃、荷重0.46MPaで130~135℃ともっとも高い分類となる。
  • 荷重の大小による荷重たわみ温度が大幅に変化しない特徴がある。
  • 光に安定で、加工時の酸化は少ない。
  • 耐候性が良好で、過酷な直射日光、風雨、気温の変化に耐える。
  • アルコール、油、弱酸などには耐性がある。
  • 強アルカリ、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素には膨潤又は溶解する。
  • ソルベントクラック、ストレスクラックが起こりやすい。
  • 非晶性のため耐摩擦・摩耗性は良好でない。
  • 電気的性質にすぐれ、140℃までほとんど変化しない。
  • 吸水率は、最大0.36%で、吸水による歪みが起きず、寸法安定性にもすぐれる。成形収縮率、線膨張係数も小さく、長時間の経時変化も少なく、精密成形品に適する。
  • 自己消火性である。
  • 毒性がなく、水、弱酸に強い。
  • 成形前に予備乾燥が必要である。
性質単位標準品
比重1.2
吸水率%0.15
引張強さMPa56~66
引張伸び%100~130
圧縮強さMPa88
曲げ強さMPa95
アイゾット衝撃強さ
(ノッチ付き)
J/m660~880
ロックウェル硬さR118
連続耐熱温度122
荷重たわみ温度130~140
体積固有抵抗Ω・cm2.1×1016
誘電率1062.96
絶縁破壊強さkV/mm15.7
透明度%透明

耐薬品性

ポリカーボネート

製法

ポリカーボネートの製法には3つの方法がある。

ポリカ製造法1
製法1:ビスフェノールAとホスゲンを反応させて作る方法

 

ポリカ製造法2
製法2:ビスフェノールAのアルカリ水溶液とホスゲンの塩化メチレン溶液との界面重縮合による方法

 

 

ポリカ製造法3

製法3:エステル交換法(別名 溶解法)で、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートを高温・減圧下で製造されたもの。この方法で製造されたポリカーボネートは、ホスゲン法に比べて分子量分布が狭くなっている。

構造

ポリカーボネート

利用用途

  • 家電部品(テレビ部品、VTR部品、ヘアドライヤハウジング、アイロン部品、電子レンジ部品、各種光ディスク)
  • 電子通信用(リレーケース、LEDランプ、コンピュータ構造部品)
  • 照明器具(照明カバー、懐中電灯)
  • ヘッドランプレンズ
  • ドアハンドル
  • メータカバー
  • 二輪車風防
  • ルーバー
  • カメラボディ及び部品
  • 複写機・プリンタ構造部品
  • FDD部品
  • パソコン部品
  • ポンプ部品
  • 電動工具ハウジング
  • 玩具
  • ベビーカー部品
  • 水道器具部品
  • 水筒
  • くし
  • 鉛筆削り
  • スキーゴーグル
  • 剣道防具
  • ウィンドサーフィンのフィン
  • パチンコ部品
  • ヘルメット
  • 人工腎臓ケース
  • 目薬容器
  • 工事用ヘルメット
  • 保護眼鏡
  • 消火器部品
  • 高速道路防音壁
  • 窓ガラス
  • 包装用フィルム
  • コンデンサフィルム
  • FPD(フラットパネルディスプレイ)用光学フィルム